【キッチン】ステンレスシンクなのに錆(サビ)原因&防止策
ステンレスとは、
Stain 錆(サビ)+ Less ない
つまり、「錆びない」となります。
キッチンを選ぶ際に、錆びないことを期待してステンレスシンクを採用されるかと思います。ところが、全く錆びないということではありません。錆びない材質なのになんで? となりますよね。
まず、簡単にステンレスについて説明します。
ステンレスは表面が「不動態被膜」と呼ばれる膜に守られています。不動態被膜はキズついてもすぐに戻る性質があるため、常にキレイに保たれています。ただし、状況によって不動態被膜の働きが鈍り錆びてしまうことがあります。
ということで今回は、ステンレスなのに錆びてしまう原因と防止策について解説していきます。
■錆びる原因1 もらいサビ
金属たわしやスチール缶などの鉄製品のサビがステンレスに移ることがあります。これを「もらいサビ」と言います。サビやすい金属製品を、水気とともにシンク内に放置していると、シンクの表面が錆びてきます。
また、井戸水(地下水)を使用している場合は、水の中に鉄分が多く含まれている場合があり、そこからサビをもらってしまうことがあります。
同様に、給水管が古い鉄管を使用している場合も、そこから鉄分を持ってきてしまいサビるケースがあります。
■もらいサビの防止策
金属製品をシンク内に放置しないことです。特にサビている物を置いておくのはNGです。
井戸水や鉄管からくる鉄分は、水に溶け込んできますので対策が難しいです。シンク内を拭きあげて常に水気がない状態にしておく必要がありますが、なかなか現実的ではありません。ある程度、錆が出ることを許容して、こまめに錆を落としながら使っていくことになるかと思います。
■錆びる原因2 塩素分の残留
「塩素系」の表記のある洗剤や薬剤がシンク内に残ってしまうとサビの原因になります。また、塩分の多い食材や調味料(味噌、塩など)などに含まれる塩素分が長く残留しているとサビがでます。
■塩素分の防止策
とにかくしっかり洗い流すことです。洗剤などの成分が残らないようキレイに取り除かれていれば問題ないです。排水口まわりは、水分が残りやすいですので特に注意してください。また、ヌメリ取り系の放置するタイプの洗剤は注意が必要です。長時間浸すような塩素系ヌメリ取り剤は使用しない方が無難です。
■錆びる原因3 排水からの腐食性のガス
排水トラップの封水(トラップ内の溜まっている水)を切らすと下水管から腐食性のガスが上がってきて、サビの原因になることがあります。
■腐食性のガスの防止策
封水を切らさなければ問題ないです。日常的にキッチン(シンク)を使っていれば封水が切れることはありませんのでご安心ください。長期間、使用がない場合(水を流していない場合)は封水切れの注意が必要です。
空室になっている賃貸などは、大家さんが定期的に水を流さしに行かれると良いでしょう。
■まとめ
ステンレスは錆びにくいですが錆びます。ただし、万が一錆びてしまった場合でも磨けば落とすことができます。ステンレスはコーティングやメッキ加工ではなく材質そのものですので、いくら磨いても劣化することはありません。
錆びないように気を付けることは重要ですが、錆びるということを知っておくことも大切です。小さな錆びならクレンザーやメラミンスポンジで簡単に落とせます。(表面にコーティング加工をしてある場合は注意が必要です。)
綺麗なステンレスは大変美しいです。錆びさせない工夫とともに、日頃の清掃やお手入れもお忘れなくお願いします。